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コラム

医療材料コラム

「薬」から「特材」に変更で「公定価格が最大6倍」の「止血“材”」が登場

2022.12.01

ジョンソン・エンド・ジョンソン(以下、J&J)の「止血“剤”」が12月から、新たに特定保険医療材料の「止血“材”」として生まれ変わり、公定価格が最大6倍に引き上がることになりました。「薬」から「医療材料」に製造販売承認を取り直し、特材として保険適用されたことについて厚労省は「極めて稀なケース」と説明します。但し、実際の保険請求について、厚労省は12月以降の一定期間、薬価と特材価格を併存させる方向で調整を進めており、医療現場の請求業務などで、不具合が生じないよう対応する方針を示しています。

●約45年前の薬価収載品目が、特材に衣替え

12月から特材として保険適用されるのは「サージセル・アブソーバブル・ヘモスタットMD」。当初、構成成分の「酸化セルロース」が日本薬局方に収載されていたため、1972年に医薬品として製造販売承認取得。これまで形状の異なる3製品を展開しており、「ガーゼ型」で1978年、「綿型」で1999年、「ニューニット型」で2000年、それぞれ薬価基準に収載されています。

●構成成分の「酸化セルロース」が基礎的な医薬品リストから削除

それでは何故、薬価基準に収載済みの止血剤が、新たに医療材料として、製造販売承認を取り直し、特材として保険適用されることになったのでしょうか。

そもそも「サージセル・アブソーバブル・ヘモスタットMD」が薬価収載されたのは、構成成分である「酸化セルロース」が日本薬局方に収載されていたため。日本薬局方への収載は、有効性・安全性に優れ、医療上の必要性が高く、国内外で広く使用されている「医薬品」を意味するそうです。しかし、その「酸化セルロース」が、日本薬局方から削除されたことが、今回の「薬」から「材料」への変更の端緒となったようです。

●止血の作用機序は「薬理作用」ではなく「物理的作用」

そして厚労省は、「サージセル・アブソーバブル・ヘモスタットMD」のそもそもの作用機序が、「薬理作用」ではなく「物理的作用」であることから、製造販売業者のJ&J社が、新たに医療材料として製造販売承認を取り直したとしています。その後J&Jが、特材としての保険適用を希望し、各種審議会の検討を経て、12月に特材として保険適用されることが認められたという流れだそうです。

J&Jは、特材として「サージセル・アブソーバブル・ヘモスタットMD」を展開するにあたり、これまで形状に応じて3種類の製品を展開してきましたが、「綿型」「織布型(ガーゼ型、ニューニット)」に整理しました。厚労省の資料(ピーク時の市場規模予測)によると、臨床現場では主に「織布型」(年間約31億円)の使用がメインで、「綿型」(同約1億円)の使用はごく限られると想定しています。

●「安すぎた価格が是正されたのか」「ほぼ同一製品の単なる値上げか」

「織布型」の既存薬価は1cm2あたり「8円~30.6円」で、12月からの特材価格は「同48円」に引きあがります。実質的には同じ製品であるにもかかわらず、公定価格が、現在の1.47倍から6倍にアップすることになります。

新たな特材の価格は欧米独仏豪の5カ国平均「44.8円」を、約1割弱上回る設定となりました。保険制度が違うものの、諸外国の価格との比較で、「これまでの安すぎた公定価格が是正された」だけなのか、はたまた、「同じ機能を果たす製品の価格が12月から最大6倍に引きあがった」のか、メーカー側と購入側で、判断が分かれることになるでしょう。また、約45年前に、医薬品として製造販売承認を付与したことが適切だったのか、問われるかもしれません。

●12月以降“一物二価”が当面続く模様

厚労省は、医療現場での混乱を避けるため、12月以降も「サージセル・アブソーバブル・ヘモスタットMD」の薬価を一定期間収載したままにして、特材との実質的な“一物二価”の状態を続ける方向で準備を進めているようです。もちろん厚労省も、不適切な保険請求とならないよう、12月までに低い薬価の製品を買い、その後、特材として保険請求し、“利ザヤ”を稼ぐようなことが起こらないよう、策を講じると思いますが。

●薬→材料への変更での価格引き上げは適切か?

私自身、この止血材が、ほかに替えの利かない唯一無二の製品かどうか、臨床面での判断はつきかねますが、約45年前から展開している製品の価格が、こうした変更に伴い、いきなり価格が大幅に引きあがることには少なからず違和感を感じます。読者の皆さんの眼にはどのように映るでしょうか。

【MEジャーナル 半田 良太】

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